純金箔を『布目象嵌』という技法で地金に打ち込んだ指輪です。昨日写真でご紹介した『鏨』(タガネ)の中でも『キリタガネ』という、先を両面磨いて包丁の刃のように尖らせた道具を使います。そのタガネで地金の表面に布目のような細かい溝を刻み込み純金箔を打ち込みます。通常2/100mm厚くらいの金箔を使用しますが、この指輪では1/10000mm厚の指でつまめば指紋に入り込むような金箔の二種で濃淡をだしています。MASUDAの作品に時折登場する技法で気に入ってます。1/10000mm厚の金箔なんて普通使われないと思われるやり方ですが、まぁ面白いんじゃないの?と自画自賛して納得してます。